唐代中期の書家。字は虔禮。富陽(浙江省)の人。孫過庭の生没、名字、籍貫、官職などは諸説ある。40歳ごろ、讒言にあって退けられ、洛陽の客舎で病死した。 孫過庭は古典を好み、博学にして文章にすぐれたといわれる。書は文と質のいずれにも偏らない調和美があり、心手合一の境地を書の美の理想とした。王羲之の書こそその美を具現するものとして王法を称揚し、自ら実践する。 「書譜」は草書の典範であると同時に、本格的な書論でもある。