馬王堆帛書「戦国縦横家書」 (BC 190頃)

 木片や竹の上に文字を書き、紐で繋いだ書簡のことを簡書(かんしょ)と呼ぶのに対し、帛書(はくしょ)とは、絹を書写材料として用いて文字を書いた総称を言う。つまり帛とは絹のことである。

 馬王堆帛書(まおうたいはくしょ)は1973年に湖南省長沙市馬王堆三号漢墓より出土した帛(絹布)に書かれた医学や陰陽五行などの書籍類である。馬王堆帛書『戦国縦横家書』(または馬王堆漢墓帛書戦国縦横家書ともいう)はその中の写本の一つで、戦国期の縦横家〈注:参照〉の故事について書かれていることから、『戦国縦横家書』と呼ばれる。内容的には『戦国策』や『史記』と類似する部分もある。
 総字数は欠字も含めると1万1千余字といわれ、書風は縦長の線で篆意を孕んでいるのが特色で、篆書から隷書の過渡期に位置し、両方の特徴を併用している。この書風は馬王堆帛書の「五十二病方」(ごじゅうにびょうほう)や「養生法」にも見られる。書写年代はBC190年頃と推定されている。

注:中国戦国時代の諸子百家の一つ。諸国を遊説し、自身の策や外交を論じた。蘇秦の『合従策』(従は縦)および張儀の『連衡策』(衡は横)からこの名が生じる。(広辞苑より)

馬王堆帛書「戦国縦横家書」
BC 190年頃

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