雲夢県睡虎地秦墓出土簡 (BC 217頃)

睡虎地竹簡

 竹簡とは竹でできた小札(簡)で、絹布や紙が使用される以前に書写の材料として使われた。湖南省や湖北省、甘粛省などで多く出土している。中国の戦国時代に、竹の豊富な楚の国で使用された竹簡を楚簡(そかん)と呼んでいる。竹に対して木に書かれた簡を木簡という。

 雲夢県睡虎地竹簡(うんぼうけんすいこちくかん)は、雲夢秦簡とも呼ばれ、1975年に湖北省雲夢県睡虎地で秦代の墳墓12基が発掘され、その内の11号基から発現したものである。竹簡の中の『編年紀』によれば、この墓の埋葬者は、秦の南郡に属する県の官吏を務めていた喜という人物だと記されている。書写内容は秦始皇帝の時期の法律や大きな出来事、喜の個人的な事柄も併せて記述されている。

 書体は篆書時代に使用されていた日常の筆写体であるが、篆書のなかには既に隷書で見られる波磔(隷書で波を打つような右払い)や波勢(波を打つような筆勢)が発生していることが窺える。つまり、篆書から隷書へと変遷していく段階の貴重な資料であると言える。

雲夢県睡虎地秦墓出土簡
BC 217年

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