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書道展の内容

  • ◆書道展の概要

     開催地:イタリア フィレンツェ
     会場:バリオーニホテル
     会期:1986年 11月27日~12月1日
     主催:フィレンツェ市
     企画協力:書道ジャーナル海外文化事業団
     交流事業:デモンストレーション
     デモンストレーター:江口大象・大杉弘子・黒野清宇・小浜大明・関口正神・田口尹基

  • ◆バリオーニホテル書道展の特色

     書道ジャーナル海外文化事業団の1986年度の活動事業になったイタリア・フィレンツェ日本現代書展は、11月27日から12月1日の5日間、バ二オー二ホテル・ミケランジェロの間等で華々しく開催され、連日、会場は多くの観覧者で賑わった。
     イタリア・フィレンツェの11月は、朝夕は日本の気候より多少冷えるが、初日の11月27日は快晴だった。フィレンツェ駅の前にあるバリオーニホテルは、イタリアでも格式が高く、1階の奥にあるスペシャルルームは過去に数々の重要な会場に使用されてきた。書展会場になった「ミケランジェロの間」は、一昨年中曽根首相のプレスルームに使用されたところでもある。作品は「ダンテの間」との2会場に白布による壁面が特設されて陳列された。

  • ◆オープニング

     オープニングセレモニーは、まずフィレンツェ市市長補佐官経済発展開発担当助役ジュリアーノ・ソタニ氏の挨拶、続いてウフィッツィ美術館長ルチアーノ・ベルティ氏の挨拶の後、主幹小野寺啓治の三氏によってテープカットが行われた。次いで作品の観覧に入り、主幹や黒野清字、江口大象など出品作家による作品解説が行われた。二つの部屋での作品鑑賞が終わると、主幹による日本側挨拶があり、続いて出品作家と訪伊友好代表団によるデモンストレーションが実施された。

  • ◆デモンストレーションとパネルディスカッション

      さほど広くない会場内は、大勢の観客と日本のNHK、イタリア国営テレビのRAIなどの報道班が入り、会場は熱気と気迫で充満していた。受付で用意したカタログは、一瞬のうちになくなり、探しまわる観客も多い。最初の黒野清字氏によるかなの実演では、美しい模様の料紙が展示され、そこに揮毫していくうちに、展示の料紙が一瞬のうちになくなるという熱狂振りである。続いて江口大象氏が聯落の茶紙に山花関と書く。田口尹基氏は全紙3分の1に蕉村の俳句を披露した。この頃からテレビカメラは騒々しくなり、遅れて撮影していたRAIも加わる。小浜大明氏は6尺4尺の大紙に琴と香を、2回に分けて一字作品で大書した。この実績には、観客のイタリア女性などに、墨の匂いをかいでもらい、墨色や線の感想などのインタビューも盛んに行われた。続いて大杉弘子、関口正神氏等と続けられ、漢字、かな、現代文体書、一字書、墨象の仕事が紹介された。
     その後、同室で、ニコレ・フェーリー、ボローニア大学教授、ジュリアナ・カポーニ、フェオレンティーニ美術館員、アカデミア美術専門学校教授等とのパネルディスカッションが行われた。会場は連日盛況であった。