アメリカ巡回の第一回目は、大正11年生まれの87歳から、昭和37年生まれの47歳までの現代書家20人の個性的かつ国際性豊かな、漢字・かな・現代文書・墨・抽象書の作品で構成され、サンフランシスコ州立大学と在サンフランシスコ日本国総領事館の後援により、同大学のヒューマニティー館4階、外国語文学部学部長室前の廊下に陳列された。この事業は日米平和友好条約150周年記念の一環として行われ、展示期間は2週間、講演会も開催された。
講演会は5月5日(水)に同建物4階の外国語文学部学部長会議室で行われ、題目は「現代書道の特色」で、主幹が文字から読み取れる日本文化の魅力や日本人の精神世界について語り、参加者を文字の芸術世界へと誘った。会場には立ち見者もでるなど、約70名が詰め掛け熱心に聴き入った。
講演会で主幹は「中国も日本も、昔は文字を美しく書くことが第一だった。 今は、書家がそれぞれ表現したい内容や、目的によって文字の形をどうするか考えている」と書道の流れを紹介し、その上で、戦後の日本書道の特徴として、文字の配置や大きさを変えて書く「空間処置」や、墨の濃淡などの技法を紹介し、「書は日本人の自然観と結びついている」と説明。参加者からは「現代書道と禅の書道の違いは何か」と言う質問がとび、主幹は「現代書道では文字に人間の本性を入れるが、禅では取り除こうとする」と答えるなど、まさに外国人から見る書道の質問も相次いだ。
最後にサンフランシスコ展の開催に向け、助力を頂いた同大学外国語文学部長教授、マッキオン・ミドリ女史に心から感謝の意を表したい。 |